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『表具文化から探る日本のしきたりと和の心』-第Ⅰ.左右の章(その5)

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恵比寿さんと大黒さん
 縁日などで売られる熊手や額に、並べて飾られる恵比寿さんと大黒さん。どちらが右に配されているかご存知でしょうか。

 恵比寿さんは釣竿と真鯛を持物(ジモツ)とした神像が定型です。これは恵比寿さんが漁業神ともいわれるからです。
 一方、大黒さんは烏帽子(大黒頭巾)をかぶり、金囊(キンノウ)と呼ばれる袋と打出の小槌を持物とし、米俵や臼に乗った形で表現されます。こちらは農業神といわれます。

 恵比寿さん、大黒さんがペアで扱われるのは、それぞれ海の神、山の神ということで陰陽論を反映したものであり、したがって並置させる場合は、向かって左(陰)に恵比寿さん、右(陽)に大黒さんが配されます。

獅子と狛犬
 九谷焼による土産用の獅子には、開口タイプの阿形(アギョウ)と閉口タイプの吽形(ウンギョウ)の一対でつくられるものがあります。これら一対の獅子も、もちろん陰陽論にしたがい、向かって右の阿形が雄、左の吽形が雌とされます。

 これは、もともと中国の官衙(カンガ=役所)の門前に、大理石などで造形したものによっており、この左右一対の獅子は守門獣(守護獣)とされます。こうした像は今日でも中華料理店の入口などでよく見られるものです。

 ところで、守門獣像としての獅子の起源は古代オリエントに求められ、わが国の狛犬(コマイヌ)もこの流れといわれます。

 狛犬は神社境内の入口や拝殿の前に並置される一対の架空獣像で、魔除けと神の守護を担っています。これは、そもそもが天皇の玉座を護衛する守護獣像として誕生したといわれ、当初は神社になかったそうです。

 ただ、本来は「獅子・狛犬」といい、拝殿に向かって右手にいる阿形像が獅子で、左手にいて角の有る吽形像が狛犬です。
狛犬は高麗犬とも書きますが、朝鮮には狛犬文化は見られません。また、一角獣であることからさまざまな起源説がありますが、狛犬は日本独自の造形といわれます。

 また、両者ともに狛犬といったバリエーションもあり、このとき多くは向かって右に1本角、向かって左に2本角の狛犬が配されます。

 ちなみに、阿形とは「ものの始まり」を、吽形は「ものの終わり」を意味しているといいます。これは、「阿吽」がそもそも仏教用語であり、阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音として、仏教では宇宙の始まりと終わりを表しているからです。
 また、俗に人が生まれるときには「ア」と口を開け、死ぬときには「ン」と口をつまえることから、と説明されることもあります。

 「阿吽の呼吸」という表現は、これを由来としていますが、転じて複数の人物が呼吸まで合わせるように行動しているさまを意味するようになります。

 こうした造形は、寺院の表門などに安置される金剛力士像にも見られます。これらの一対も、寺院内に仏敵が入り込むことを防ぐ守護神としての役目を担っています。
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2011年05月19日(Thu)
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